第2回
チャネル長変調・出力抵抗と基板バイアス効果
アナログ回路入門シリーズ第2回です。実験レポートの特性グラフが、飽和領域なのに少し右上がり……その正体を探ります。
チャネル長変調を断面図で確かめ、出力抵抗 ro と「電流源∥ro」の等価回路、アーリー電圧、チャネル長 L との関係を解説します。roが増幅回路でなぜ大事なのか(固有利得 gm·ro)、先端プロセスで何が起きがちなのか、そして第1回で保留した基板端子の話(基板バイアス効果)まで扱います。
1導入:実験レポートのグラフが右上がり?
ずんだもん
めたん、今度は実験レポートがピンチなのだ!飽和領域なのに、電流が増えたのだ。



ずんだもん
よろしくなのだ!レポートの考察を書けるようにするのだ!


2傾きを測ってみる

ずんだもん
IDが0.704 mAから0.736 mAに増えたのだ。ちょっとだけなのだ。

ずんだもん
理想の電流源なら、VDSを変えても電流は変わらないはずなのだ。

3原因:ピンチオフ点が動く
ずんだもん質問
でも前回、飽和領域では平らになるって習ったのだ。どうして傾くのだ?

ずんだもん質問
チャネルが短くなるのだ?

ずんだもん質問
チャネルが短くなると、どうして電流が増えるのだ?
4式で表す:ID ≈ ½KVov²(1+λVDS)


VDSを境界より右へ動かしても、IDは少しだけ増え続けます。この傾きの逆数が出力抵抗roです(チャネル長変調)。
5出力抵抗 ro と等価回路


ずんだもん
回路理論で習った、ノートンの等価回路みたいなのだ!


ずんだもん
さっきの測定でも、0.5 V÷0.032 mAで約16 kΩ。ぴったりなのだ!

ずんだもん質問
でも、IDに実際に流れている0.72 mAを入れると、少しずれるのだ?

ずんだもん質問
roは、流す電流によって変わるのだ?


ずんだもん
roが小さいと、右上がりが急になるのだ。
6アーリー電圧 VA

ずんだもん
どの線も、VDS=−10 Vの一点で交わったのだ!

7チャネル長 L とλ
ずんだもん質問
roを大きくするには、どうすればいいのだ?


8なぜ ro が大事か:固有利得 gm·ro
ずんだもん質問
そもそも、roが小さいと何が困るのだ?


ずんだもん
roが小さいと、gm·roも小さくなって、増幅しにくくなるのだ。
9基板バイアス効果
ずんだもん
そういえば前回、基板端子はソースにつながっているとしたのだ。




ずんだもん質問
VGSは同じなのに、どうしてVthが変わるのだ?



ずんだもん質問
VGSが同じでも、電流は減っちゃうのだ?


10まとめ

ずんだもん
それから、VSBが正だとVthが上がって、電流が減るのだ!
ずんだもん:右上がりは測定ミスじゃなかったのだ。roも求めて、レポートを書き直すのだ!

ずんだもん
最後まで読んでくれてありがとうなのだ!